昨日コメントをさせていただきました「吉本興業における契約問題」
について、テレビである司会者(局アナ)が

 「一企業の労使問題なので世間が大騒ぎすることではない」

と言っておりました。

たしかに、反社会勢力とのつながりやパワハラ発言などについては、
企業としての社会的責任(コンプライアンス)やガバナンスの問題
ですが、タレントとの契約問題はまったく別の話です。

しかし、大衆というのはわかり易いものに反応をしてしまいますので、
マスコミ各社もそれに釣られて、何か別の議論にすり替わってきて
しまっていることに関しては、私もその通りだと思います。

ただ、一つだけ言えることは、

 「昭和時代の古い価値観では経営もマネジメントも成立しない」

ということだと思います。

偶然なのかどうかわかりませんが、昨日のNHK番組「あさイチ」でも、

 「職場の悩み残業代や有休の問題を賢く解決」

というテーマを取り上げていました。

番組では、私たち社労士にとっては「あるある」の労務トラブルに
関する相談が、視聴者からたくさん送られてきていました。

番組を見ていて思ったことは、現在ではインターネットの普及などに
よって「情報格差」がなくなり、誰でも簡単に法律知識が入手できる
時代になったので、

 ・有給休暇を与えない

 ・残業代を法定通りに支払わない

 ・セクハラやパワハラをする

といったことは、もう通用しなくなってなっているということです。

会社(管理職を含む)は、このことを改めて認識しなければなりません。

さらに来年からは「労働時間の上限規制」や「同一労働同一賃金」などの
法律も本格的にスタートしますので、これからの労使関係は益々複雑に
なってくるでしょう。

このような流れを受けて、労働者の「権利意識」が高まることは必至です。

それだけではありません。

これからは労働力人口がどんどん減少して行きますので、人材を確保
(社員を採用)することが難しくなってきます。

つまり、これからの時代は

 「会社と労働者の立場が同等になる」

ということです。

あるいは、

 「会社よりも労働者の立場が強くなる」

ことだって十分に考えられるでしょう。
(実際に、採用市場はすでにそうなりつつあります)

さて、ここで再び吉本興業の問題に戻りましょう。

今後の吉本興業の経営がどうなるのか、所属タレントたちがどのような
行動に出るのかについては、私にはわかりません。

しかし、確実に言えることがあります。

それは、今のままでは絶対にダメで、「所属タレントから選ばれる事務所」
に変わらなければ、企業の存続すら難しくなるということです。

私は「芸人ファーストであれ」とまでは言いませんが、少なくても事務所
と所属タレントの双方にとって、納得の行く契約ができるような体制に
生まれ変わってもらいたいと思っています。

そして、これは企業における「雇用契約」でも同じことですね。

もはや、「昭和時代の古い価値観」は通用しない時代になったことを、
50歳以上の人(私も含めて)は再認識しなければなりません。

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