私は社労士として開業して、今年で21年目になります。
最近では「社労士事務所の経営コンサルタント」として、社労士の
皆さんの経営支援をさせていただいております。
ですから、「社労士」という仕事を愛していますし、プライドを
持って仕事をしています。
しかし、ビジネスの現場においては、自分から敢えて「社労士」と
名乗らないこともあります。
その理由は、「社労士」と名乗ると単価が安くなってしまうことが
あるからです。
これはいったい、どういうことなのでしょうか?
世の中には、
「この商品(サービス)だったら、大体これ位の値段」
という、いわゆる「世間相場」というものがあります。
たとえば、ランチであれば「大体1000円位」という感覚を持って
いる人が多いと思います。
ですから、ランチの料金を2000円に設定してしまうと「高い」と
思われてしまい、来店する人が少なくなってしまうでしょう。
これと同じように、あなたが「社労士」と名乗った瞬間に、
「社労士だったら顧問料は2~3万円だろう」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
という先入観を持たれてしまうのです。
別の言い方をすると、私が社労士と名乗った瞬間に、
「ウチにも顧問社労士がいる」
「知り合いの社労士にも聞いてみる」
みたいな話になってしまい、常に比較の対象に晒されてしまう
ことになります。
たとえば、あなたが助成金の提案をした場合に、
「この間会った社労士は、成功報酬15%と言っていたけど、
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あなたは何%でやってくれるの?」
~~~~~~~~~~~~~~~
みたいに聞かれたことはありませんか?
これが「社労士と名乗ることのデメリット」です。
では、このデメリットを解消するためには、どうすれば良いので
しょうか?
先ほどの「ランチの話」に戻って考えてみましょう。
たしかに、一般のお店でランチ2000円は高いかもしれません。
でも、「一流料亭の懐石料理ランチ」だったらどうでしょう?
おそらく、「3000円でも安い!」と感じるのではないでしょうか?
つまり、「比較の対象をずらす」ということです。
ですから、私が「役員報酬最適化」の提案をする場合には、
役員報酬最適化コンサルタント 萩原京二(社会保険労務士)
と名乗るようにしています。
一般の社労士と比較されないようにするためです。
ただし、
「一応、社労士の資格も持っていますよ」
というアピールをするために、名刺にはカッコして社会保険労務士と
書いてあります(笑)。
要するに、報酬単価を高くするためには、
あなたが提供しているサービスは
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社労士であれば誰でも提供できるものではない
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ということを伝える必要があるということなんです。
そのためには、敢えて「社労士」という肩書を外すことも考えて
みて下さい。
・助成金コンサルタント
・就業規則コンサルタント
・人事コンサルタント
・労働時間改善コンサルタント
・ハラスメント対策コンサルタント
みたいな感じで、自分の専門分野をアピールするような肩書を
付けることで、報酬単価をアップさせることが可能になります。
ですから、「名刺」は何種類も作る必要がありますよ。
ちなみに、私は10種類以上の名刺を使い分けています(笑)。