社長と会社経営のことについて話をするのであれば、決算書を
もとにするのが正攻法です。
その一方で、決算書というのは税理士の専門分野だから、社労士
には関係ないと思っている人があまりにも多いと感じています。
これは本当に残念なことです。
なぜなら、ちょっとしたポイントを押さえておくだけで、社労士
だって決算書をもとに社長と話をすることができるからです。
決算書は、大きく分けると
「貸借対照表(BS)」と「損益計算書(PL)」
の2つがありますが、現在の会社の経営状態(財務の状況)を
判断するためには「貸借対照表(BS)」が読めることが重要です。
ただ、「貸借対照表(BS)」を読み解くには少しだけ専門知識が
必要になります。
なので、初心者は「貸借対照表(BS)」をパスしてもOKです。
でも、「損益計算書(PL)」だけは絶対に読めるようになって
もらいたいのです。
なぜなら、「損益計算書(PL)」はとても簡単だからです。
基本的には、以下の計算式が理解できれば大丈夫です。
「売上」 ー 「経費」 = 「利益」
「売上」が増えれば、「利益」が増える。
「経費」が減れば、「利益」が増える。
それだけのシンプルな仕組みです。
これなら小学生にだってわかりますよね?
だから、まずは損益計算書の読み方を押さえておきましょう。
実は、社長だって損益計算書しか読めない人が多いのです。
だから、社長から決算書を見せてもらったら、あなたがまず
確認するのは「損益計算書」です。
社長とは「損益計算書」を見ながら話しをすれば良いのです。
「損益計算書」について話をするためには、次の「5つの利益」
について理解をしておくことがポイントになります。
・売上総利益(粗利益)
・営業利益
・経常利益
・税引前利益
・税引後利益
この「5つの利益」についての詳しい説明は割愛をしますが、
ひと口に「利益」といっても5種類あるとうことを理解して
おいて下さい。
そして、「5つの利益」の中でも、特に重要なのが「営業利益」
です。
「営業利益」とは、「本業で”稼ぐ力”を示した指標」なので、
そのビジネスが上手く行っているかどうかは「営業利益」を
チェックすればわかります。
ですから、金融機関が融資をする場合にも、この「営業利益」を
とても重視しているのです。
あなたの顧問先は「営業利益」が出ている会社ですか?