契約を獲得するためには、まずは相手に対して「貢献」をする
ことが大事だという話をしております。
いや、これは顧客開拓をするときだけのことではありません。
ビジネスというのは価値と価値の交換ですから、その本質は
顧客に貢献することであるといっても過言ではないでしょう。
しかし、私たち社労士は「顧問契約」という大変恵まれた契約が
できる立場にありますので、この基本的なことを忘れてしまって
いる人が少なくありません。
毎月数万円の顧問料をお支払いいただいているに拘わらず、
何の価値も提供せずに平然としている人もいます。
まさに、
釣った魚にはエサをやらない
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とはこのことですね。
そうした人たちは、何かあった時(監督署の調査や労災事故など)
には全力で対応をするので、そのための安心料だとでも思っている
のでしょうね。
それじゃ、ヤクザの「みかじめ料」でしょ。
しかし、そんなのはインターネットが普及する前の「情報格差」が
大きかった頃の話です。
今では大抵のことはネットで調べることができますし、専門家が
無料で相談に乗ってくれるサイトなどもあります。
だから、中小企業が社労士に対して「みかじめ料」を支払う意味が
なくなっているのです。
このような時代の変化を認識できず、いつまでも昔のままの対応
をしていたのでは、顧問契約は遅かれ早かれ解除されてしまう
運命にあるでしょう。
さらに、電子申請やクラウドシステムが普及することによって、
社労士が行う手続業務は激減することが確実ですから、社労士
業界内での競争もどんどん厳しくなってきます。
顧客に対して顧問料に見合った正当な「価値」を提供できていない
事務所は、ライバル事務所に委託替えをされてしまうリスクが
非常に高くなるでしょう。
それだけではありません。
HRテックと呼ばれるクラウドシステムを開発している会社が、
私たちのマーケットをどんどん浸食してきているのです。
それも、かなり速いスピードで。
このような時代にあって、顧問先を確実にグリップしておく
方法というのは一つしかありません。
それは、「釣った魚にもちゃんとエサを与える」ことです。
でも、具体的に何をすれば良いのでしょうか?
まずは、自分の頭でそのことを考えてみることがスタート地点なの
かもしれません。
あなたは、釣った魚にエサを与えていますか?