連休はいかがお過ごしでしょうか?

昨日は、「社員の給与を決めることができるのは社長だけ」という
話をさせていただきました。

この内容に関するビデオをYoutubeにアップしておきましたので、
こちらもご覧下さい。

社労士が賃金コンサルを行う上でのマインドセット

私はこのメルマガだけでなく、Youtubeでも随時情報発信をして
おります。

Youtube上には900本以上の動画がアップされておりますので、
あなたが知りたい情報を手に入れることができるかもしれません。

この機会にチャンネル登録をしていただけると嬉しいです。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

定期昇給をさせると人件費が増えるというのは本当か?

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

今年度から登場した「人事評価改善等助成金」。

この助成金を活用するためのポイントは、2%の賃金アップを実施
できるかどうかということです。

賃金アップ(具体的には定期昇給の仕組みを導入すること)というと、
人件費が増えるイメージがありますが、必ずしもそうではありません。

ちなみに、ここで言う定期昇給とは「年齢や勤続、能力の上昇と
ともに増える給与」のことです。

わかりやすい例で説明しましょう。
たとえば、年齢による定期昇給を実施するとします。

18歳の基本給を15万円として、年齢に応じて毎年5,000円の定期
昇給をするとしましょう。

そうすると、年齢ごとの基本給は以下のようになります。

18歳 150,000円
19歳 155,000円
20歳 160,000円



58歳 350,000円
59歳 355,000円
60歳 360,000円

つまり、18歳で150,000円だった基本給が年齢の情報とともに毎年
5,000円昇給して、60歳には360,000円になるということです。

社員に対してこうした定期昇給を約束すると、総額人件費が増えて
しまうような感じがしますよね。

もちろん、ある特定の社員1人のことだけを考えると、人件費は
増えることになります。

しかし、会社の人件費というのは全社員に対して支払う給与総額で
考える必要があります。

たとえば、この会社に18歳から60歳までの社員が1人ずついると
します。

全員で43名の会社です。
全員の基本給を合計した賃金総額は10,965,000円になります。

この会社で(年齢による)定期昇給を実施すると、総額人件費は
どうなるでしょう。

ちょっと考えてみて下さい。

実は、総額賃金はまったく変わらないのです。
この理由がわかりますか?

それでは、種明かしをしましょう。

来年になって全員の年齢が1歳増えると、それぞれ5,000円の昇給が
行われますが、60歳の社員は定年退職しますのでその人の給与の
支払い(360,000円)がなくなります。

定年退職者を除く42名分の昇給総額額は210,000円です。
(5,000円×42名=210,000円)

一方、定年退職者の代わりに18歳の新入社員が1名入社します。
彼(彼女)の給与は150,000円です。

ということは、

負担増は、210,000円+150,000円=360,000円(昇給+入社)
負担減は、360,000円(定年退職者の給与)

となり、総額賃金は変わらないことになります。

つまり、各年代ごとに社員がバランス良く配置され、年齢構成が
変わらなければ、昇給をさせても総額人件費は増えないのです。

大企業が定期昇給を実施することができる理由は、ここにあります。

このように考えると、定期昇給をさせることが必ずしも人件費
アップにつながるわけではないことがわかると思います。

ただし、これはあくまでも大企業の場合です。

中小・零細企業においては、そもそも社員の年齢構成がバラバラ
です。

20代、30代社員が中心の会社であれば、今後は社員の平均年齢が
上昇するとともに、人件費がアップすることを前提に経営をする
必要があるでしょう。

何が言いたいのかというと、給与の決定にあたっては総額人件費
の観点から考えなければならないということです。

それと同時に、定期昇給=悪 ということではないことも理解を
しておく必要があるでしょう。

総額人件費の検討をしない給与や賞与の決め方というのは、

たんなる”数字のお遊び”

にすぎません。

____________________________________________________________

<本日のワンポイント動画>

人事評価改善等助成金は社労士にとって使える助成金なのか?
https://youtu.be/bAQTruaH5l4

____________________________________________________________

・この記事が役に立ったらシェアしていただければと思います
このエントリーをはてなブックマークに追加